「給与明細書印刷」で給与計算をする 第4回

「給与明細書印刷」で給与計算をするの4回目です。

間が空いてしまいましたが再開します。

まだ「給与明細書印刷」をお持ちでない方は、下記のVectorさんのサイトからダウンロードしてくださいね。

http://www.vector.co.jp/soft/data/business/se508277.html

1.時間外勤務手当

労働基準法では、1日8時間、1週40時間を超えて働かせた場合、25%以上の割増賃金を払うことになっています。

ただし、月60時間(法定休日労働は含まない。)を超えて時間外で働かせた場合は、50%以上の割増賃金を払うことになりますが、当分の間は中小企業に該当する会社であれば25%以上の割増賃金を払えばよいことになっています。

監督又は管理の地位にある者(管理監督者)については、労働基準法上、労働時間、休憩及び休日に関する規定は適用しないとあるので割増賃金を出さない場合があります。

また、1日7時間労働で週35時間労働である会社の場合、就業規則や雇用契約書で割増賃金支払いの約束がなければ、1日8時間勤務させても1週間の合計が40時間以内であれば、残業となった1時間分については通常の1時間分の賃金を払えばよいことになっています。

時間外勤務手当を計算するにあたっては、月給制の場合、1時間あたりの賃金がいくらになるのかを出しておく必要があります。

これは、基本給と諸手当の合計額を1か月の所定労働時間数(1年間における1か月の平均所定労働時間数)で割って出します。

ただし、諸手当のなかで、家族手当通勤手当別居手当子女教育手当住宅手当、退職金等臨時に支払われた賃金、賞与等1か月を超える期間ごとに支払われる賃金に実質該当するものは除くことができることになっています。

日暮太郎さんの事例では、「基本給21万円、役職手当2万円、住宅手当5千円、家族手当1万円、通勤手当1万円」とありますから、基本給と役職手当が該当し、合わせて23万円が割増賃金算定の基礎となります。

この事例では、休日については「土曜日と日曜日を含め年間120日」、1日の所定労働時間については「8時間」とありますから、1年間における1か月の平均所定労働時間数は、365日から120日の休日を引いて12か月で割ったものに1日の8時間をかけて、計算すると163.33時間となります。

よって、1時間あたりの賃金は、23万円を163.33時間で割って、計算すると1408.19円となります。

この事例の時間外勤務手当は「残業遅刻早退なし」とありますので、時間外勤務手当の欄は空白のままにします。

2.休日勤務手当

労働基準法では、週に1回か、4週で4日の休日を与えればよいことになっていて、この休日を「法定休日」と呼びます。

週休2日制の会社では、この法定休日のほかに法定休日でない休日(法定外休日)があることになりますが、割増賃金の支払いで異なってきます。

法定休日に働かせた場合、35%以上の割増賃金を支払うことになっていますが、法定外休日に働かせた場合、就業規則や雇用契約書で約束がなければ、週40時間を超えて働いているときは25%以上の割増賃金を、週40時間未満であればでない通常の賃金を払えばよいことになります。

監督又は管理の地位にある者(管理監督者)については、労働基準法上、労働時間、休憩及び休日に関する規定は適用しないとあるので割増賃金を出さない場合があります。

休日勤務手当を計算するにあたっては、月給制の場合、1時間あたりの賃金がいくらになるのかを出しておく必要があります。

この算出方法は、上の1.時間外勤務手当のところで書いたとおりです。

日暮太郎さんの事例では、法定休日の勤務はありませんが、法定外休日の勤務が8時間あります。また、残業・法定外休日勤務は25%の割増率です。

1時間あたりの賃金が1408.19円ですので、これに25%の割増率を加えて125%として8時間分を計算すると14,081.9円となり、端数を切り上げて「14082」が休日勤務手当の欄に入ります。

3.深夜勤務手当

労働基準法では、午後10時から午前5時までの間を深夜帯として、この時間帯に働かせた場合、25%以上の割増賃金を払うことになっています。

この割増率は、1日の勤務や休日勤務が残業により深夜帯の時間に及んだ場合、元の時間外勤務や休日勤務の割増率に加算されます。

つまり、時間外勤務(法定外休日勤務)の25%の割増賃金のほかに深夜勤務の25%の割増賃金が払われ、合わせて50%の割増賃金となり、あるいは休日勤務の35%の割増賃金のほかに深夜勤務の25%の割増賃金が払われ、合わせて60%の割増賃金となります。

また、深夜勤務の割増賃金は、労働基準法上の適用除外規定がないため、監督又は管理の地位にある者(管理監督者)についても支払わないといけません。

深夜勤務手当を計算するにあたっては、月給制の場合、1時間あたりの賃金がいくらになるのかを出しておく必要があります。

この算出方法は、上の1.時間外勤務手当のところで書いたとおりです。

日暮太郎さんの事例では、深夜帯の勤務はありませんので、深夜勤務手当の欄は空白のままにします。

4.36協定

労働基準法では、時間外や休日に労働させることを原則、禁止しています。

時間外や休日に労働させるには、労働基準法36条の労使間の協定締結と所轄労働基準監督署への届出が必要です。

参考 東京労働局サイト 36協定について

5.次回

日割控除の欄を説明したいと思います。

次回に続く

この記事を書いた人

荒牧 一彦
荒牧 一彦特定行政書士
特定行政書士、宅地建物取引士
地元、東京都荒川区で平成10年に開業。
最近は、NPO法人ライフサポート東京に入会し、成年後見にも取り組んでいます。
記帳会計、給料計算などの経理事務でお困りの際はお気軽にご相談ください。
★行政書士荒牧法務会計事務所
東京都荒川区荒川7-34-7-302 電話 03-5811-7876

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